マンションの宅配ボックスに、届いていない荷物が届いていた話
2026年10月10日
夜中3時、宅配ボックスの開封通知が来た
これは自分の話だ。知人の体験談ではない。
僕は東京・中野区の築8年マンションの10階に住んでいる。宅配ボックス付きの物件で、毎日のようにAmazonの荷物が入っていく。便利さに慣れきっていた。
それが、去年の11月のことだった。
深夜2時57分のこと。スマホが振動して、メール通知が画面に出た。
「お荷物をお届けしました。宅配ボックスにご投入済みです。」
Amazonからの自動配信メールだ。いつも通り「あ、这么早い時間に届くんだ」と思い、そのまま寝た。
翌朝、宅配ボックスを開けた。
中に段ボール箱が一つ入っていた。Amazonの伝票が貼ってある。自分の名前、自分の住所。でも、自分が注文した品物ではない。
「あ、間違えたかな」と思い、伝票の品名を確認した。
「〇〇〇〇(自分の名前) 様」
宛先は自分。でも商品名が覚えのないものだった。試しにAmazonの注文履歴を確認した。その日、自分は荷物を注文していない。
「配送業者のミスかな」と思い、Amazonのカスタマーサポートに連絡した。
「お手数ですが、宅配ボックスから取り出していただき、配送業者にご連絡ください」
そう言われて、仕方なく箱を取り出した。重さは1キロもない。軽すぎる。
僕は箱を玄関の隅に置いて、会社に行った。
夜、帰宅して玄関を見ると、箱は元の場所に戻っていた。
「あ、勝手に戻ってたのか」と思い、開け直した。
中の段ボール箱は、朝と全く同じ状態だった。伝票も、開封済みにもなっていない。
おかしい。開けたはずの箱が、なぜ元に戻っているのか。
次の日、また深夜に宅配ボックスの開封通知が来た。
「お荷物をお届けしました。宅配ボックスにご投入済みです。」
時刻は2時57分。昨日と同じ時間だ。
また朝、開けてみると、同じ段ボール箱が入っていた。伝票も同じ。開封されていない。
僕は宅配ボックスのカメラを確認した。このマンションの宅配ボックスには、小型の監視カメラがついている。
カメラのログを確認した。
深夜2時56分、宅配ボックスの扉が開いた。
しかし、扉を開けた人物は写っていなかった。
扉が-autoに閉まり、2秒後、再び開いた。また誰もいない。
その繰り返しだった。
扉が開く。閉まる。開く。閉まる。
誰もいないのに、扉が開閉を繰り返していた。
そして最後に、扉が閉まった後、宅配ボックスの中から、小さな音が聞こえた。
カサッ、と、紙が動く音。
伝票が、自分で動いた。
僕はそれ以来、深夜の開封通知が来ると、必ず宅配ボックスのカメラのログを確認している。
昨夜も来た。2時57分。
まだ開けていない。