宅配ボックスの怪異

夜中3時、宅配ボックスの開封通知が来た

これは自分の話だ。知人の体験談ではない。

僕は東京・中野区の築8年マンションの10階に住んでいる。宅配ボックス付きの物件で、毎日のようにAmazonの荷物が入っていく。便利さに慣れきっていた。

それが、去年の11月のことだった。

深夜2時57分のこと。スマホが振動して、メール通知が画面に出た。

「お荷物をお届けしました。宅配ボックスにご投入済みです。」

Amazonからの自動配信メールだ。いつも通り「あ、这么早い時間に届くんだ」と思い、そのまま寝た。

翌朝、宅配ボックスを開けた。

中に段ボール箱が一つ入っていた。Amazonの伝票が貼ってある。自分の名前、自分の住所。でも、自分が注文した品物ではない。

「あ、間違えたかな」と思い、伝票の品名を確認した。

「〇〇〇〇(自分の名前) 様」

宛先は自分。でも商品名が覚えのないものだった。試しにAmazonの注文履歴を確認した。その日、自分は荷物を注文していない。

「配送業者のミスかな」と思い、Amazonのカスタマーサポートに連絡した。

「お手数ですが、宅配ボックスから取り出していただき、配送業者にご連絡ください」

そう言われて、仕方なく箱を取り出した。重さは1キロもない。軽すぎる。

僕は箱を玄関の隅に置いて、会社に行った。

夜、帰宅して玄関を見ると、箱は元の場所に戻っていた。

「あ、勝手に戻ってたのか」と思い、開け直した。

中の段ボール箱は、朝と全く同じ状態だった。伝票も、開封済みにもなっていない。

おかしい。開けたはずの箱が、なぜ元に戻っているのか。

次の日、また深夜に宅配ボックスの開封通知が来た。

「お荷物をお届けしました。宅配ボックスにご投入済みです。」

時刻は2時57分。昨日と同じ時間だ。

また朝、開けてみると、同じ段ボール箱が入っていた。伝票も同じ。開封されていない。

僕は宅配ボックスのカメラを確認した。このマンションの宅配ボックスには、小型の監視カメラがついている。

カメラのログを確認した。

深夜2時56分、宅配ボックスの扉が開いた。

しかし、扉を開けた人物は写っていなかった。

扉が-autoに閉まり、2秒後、再び開いた。また誰もいない。

その繰り返しだった。

扉が開く。閉まる。開く。閉まる。

誰もいないのに、扉が開閉を繰り返していた。

そして最後に、扉が閉まった後、宅配ボックスの中から、小さな音が聞こえた。

カサッ、と、紙が動く音。

伝票が、自分で動いた。

僕はそれ以来、深夜の開封通知が来ると、必ず宅配ボックスのカメラのログを確認している。

昨夜も来た。2時57分。

まだ開けていない。