アパートの地下駐車場に車を止めてから、毎晩同じことが起きている。

先週の木曜日のことだ。夜中2時頃、寝室のスマホが vibrations を始めた。カーシェアのアプリから通知が来ている。「駐車センサー作動」——クルマの後ろに障害物があるという警告だ。

おかしい。私は今、寝室にいる。クルマは地下の駐車場で止めたまま。誰も近づいていないはずだ。

翌日の夜、もう一度同じことが起きた。今度はアプリから画像も届いた。駐車センサーのカメラが捉えた映像だ。画面にはクルマのトランクの後ろに、人の影が写っている。

しかし、私がクルマを確認しに行ったとき、そこには誰もいなかった。

三夜目、私はスマホを手にクルマの下に降りた。駐車センサーがまた鳴る。今回は、クルマの「前」から警告が来ている。フロントガラスの前の空間に、誰かがいるのか。

フロントカメラの映像をスマホで確認する。画面には、クルマのボンネットのすぐ前に、白っぽい服を着た人物が立っていた。顔はぼやけているが、スマホの画面を見つめているのがわかる。

私はその場で足がすくんだ。その人物も、スマホの画面の中の私を見つめているのだ。

それから一週間。クルマの駐車センサーは鳴らなくなった。でも、今朝、フロントカメラの映像を自動バックアップしていたクラウドを確認したら、昨夜の映像が追加されていた。

画面には、クルマのフロントガラスの向こうに、私の寝室の窓が写っていた。カーテンの隙間から、寝ている私の姿が撮れていた。

駐車センサーが鳴らないのは、もう後ろからではなく——前からも、中からも——誰もいなくなったからなのかもしれない。