防犯カメラの動体検知が毎晩、同じ時間に鳴る
2026年11月09日
知人の話です。30代の男性。一人暮らしのマンションに住んでいる。
玄関の外に設置した防犯カメラのアプリに、毎晩2時15分に「動体検知」の通知が来るようになった。
最初は猫かと思った。消去する。次の日も来る。消去する。
3日目、知人は通知のサムネイルを拡大して見てみた。
画面には、自分のポストの前に立つ人物のシルエットが写っていた。
「俺、ポストに鍵かけてるから猫じゃない」
4日目、知人はアプリの録画ファイルを再生した。
2時15分ちょうどに、ポストの前に人物が現れる。 その人物は、ポケットから何かを取り出し、ポストの隙間に当てた。 その動作を30秒間、繰り返す。 そして去っていく。
「何をしてんだこれ」
知人は警察に連絡した。警察は「監視してみます」と言い、それ以上動いてくれなかった。
5日目、知人は録画ファイルをもう一度見た。
人物の姿はない。代わりに、ポストの隙間から、微かに光が漏れていた。
LEDの光だ。
知人はポストを開けてみた。中は真っ白な紙で満たされていた。
一枚一枚めくっていく。すべて同じ文章が印刷されていた。
「……見つかった」
知人はその夜、外出した。翌朝、戻ってみると、ポストの中はまた真っ白な紙で満たされていた。
防犯カメラのアプリを確認した。
昨夜の2時15分にも動体検知が鳴っていた。
録画ファイルを見ると、ポストの前に立っているのは、知人自身だった。