実はいくつかのブログを見ていて知った話なんだけど、かなりぞっときたのでここに書く。

彼女はある地方都市のマンション、5階の1Kに一人暮らしをしていた。引っ越し当初は特に問題なく、共用の洗濯機も日中に使えば普通に回ってくれる。古い物件なので、洗濯機室は廊下の端、エレベーターから一番離れた場所にある。

ある日、深夜2時頃、彼女は音で起きた。

ブンッ……ゴゴゴゴ……

洗濯機が回っている音だ。

「え、誰か起きてるの?」

スマホで時刻を確認すると、確かに02:13。彼女自身、洗濯物を溜めていなかったし、室友もいない。部屋の中で音がするわけではない。廊下から、共用洗濯室の方角から聞こえてくる。

最初は「隣の部屋の人かな」と思った。でも、夜中2時に洗濯機を回す人なんて滅多にいない。翌日も、その翌日も、同じ時刻に同じ音がする。

ブンッ……ゴゴゴゴ……

3日連続で同じ時間帯に音が鳴るようになった。彼女は怖くなり、洗濯機室のドアの隙間から覗いてみることにした。

深夜2時15分。彼女は静かにドアの前に立ち、隙間から中を覗いた。

中は真っ暗で、何も見えない。でも、洗濯機の電源ランプが、緑色に点滅している。回っている最中ではない。待機状態でもない。点滅という、通常 never 見る光の動きだった。

そして、洗濯槽のガラス面が、中からゆっくりと白く曇り始めた。

窓の向こうで、水が注がれている。蛇口から水が出る音はしないのに、中の水は増えている。

彼女はドアをノックした。「誰かいますか?」

音が止まった。

洗濯機の点滅が、一瞬だけ止まり、また点き始めた。

それ以来、彼女は引っ越した。でも、引っ越し先のマンションでも、共用洗濯室のドアの向こうから、遠くでブンッ、という音が聞こえることがあるという。

彼女はもう、夜中に洗濯機を使うことはない。