第七回目
2026年07月28日
「この文書は2026年5月12日に警察に提出された供述記録です。証言者は当時二十三年、女性A。最終的に事件となった七名の証言のうち三人目のものです。」
第一回(供述第007号、午後14:13)
「たのしみの集まり」が初めに来たのは、去年の四月だったんです。近所の人から聞きました。毎週日曜日のお茶会だといいます。
最初に行った時に気づいたのですが、誰も名前を名乗らなかった。「お名前ですか?」「ええ、ここにはいないんですよ」と言われて、その時はただ気遣いなのかと思いました。
しかし家に帰ってから考えると、参加者全員が「家には一人暮らし」だったんです。なぜかそれは思い出してしまいました。
証言:「最初の集まりからすでに、名前を呼ばれることはなかった。」
第四回(供述第011号、深夜02:48)
私は途中から気づいていました。他の人たちが違うことを言い始めたのです。
Bさんは「三月初めに初めて来て」、Cさんは「四月半ばから参加している」という。DさんはEさんの誕生日が五月三日だと言ったのですが、Eさん自身は六月生まれだと後で知りました。
みんなが違う記憶を持っているのです。それも全部、私だけが知らない「本当の過去」を語っていました。
証言:「誰かが私たちの話を調整していたのかどうか、まだわかりません。」
第七回目(供述第019号、午後6:04)
今回は来ませんでした。でも電話で聞かれました。「今日何をした?」と聞かれたので、スーパーに行ったと答えたら、「いえ、もっと大事なものに時間を使ったでしょう」と言われました。
もう一人の参加者Fさんからの電話も同じです。「今週はみんなが揃ったけど、あなたは何をしていたんだ?」
「私は七回目の集まりに参加したことがあるの?」「うん、もちろん!」と言いながら、その人は涙を流しました。
証言:「記憶されていることが実際の出来事と食い違う時、私たちは笑い合ったのです。」 (供述録音開始から2分37秒経過時) 「録音中に、彼女が一時的に声を変えました。「あぁ…ここにいるわ」と言ったんです。でもそれはFさんの声ではありませんでした。誰かが私の中で話しているのか、それとも…」
第八回目(供述補足事項)
最終回で、皆の「最初の来団日」が一つだけ同じでした。「十二月二十三日」。「クリスマスの後だ」と言っていた人がいたのです。
しかし私が確認したところ、その日には一人も来ていなかったとわかります。私は録画を保存していませんが、参加者全員に共通の日付だけが真実だったのかもしれません。
「最後の記録は消えました。警察に提出された音声データにも空白がありません。」